「共」に「生」きる。 in 阿蘇

こんな感じです。

むらさだめ          宮本誠一

  墓石のように 首晒し水求め 息絶ゆ 骸   結界踏み越え 契りし女のもとへ   山肌は噴煙に染まり 汚辱のように 流れゆく 燃え滾る 血   またたくま 広がる 疱瘡 &nbs […]

過疎地の出来事        宮本誠一

  チャイムは6:30きっちり 背中を半回転 膝立て 左右へ数回 反動つけ 上半身から 窓に張りついた 遠景の 電球のようなヘッドライト 手元にたぐりよせた セーターにズボン 風通しのよくない 黄色の ナイロン […]

案内人            宮本誠一

  仲間を引き連れ どこかへ向かっている (地図はさっき燃やしてしまった)   見渡す限りの高い壁 顔色をうかがう 侮られぬよう   隠し持った表紙のとれた ハンドブック 丸腰一人 これ案内 […]

ヘドロの海          貴田雄介

  阪神タイガースが優勝したら 道頓堀に飛び込む奴がおる そんで死んだ奴もおるらしい 夢の優勝に涙して死んだんなら 本望やったんやろか 地車のやり回しで死んだ男と どっちが幸せやったやろかって 比べてみたりして […]