スイッチの前で 貴田雄介
未明の便器に腰かけて不図 E=mc²の式を思い出す 果たして原爆を発射するスイッチを 押すことが出来る人は この世にどれだけいるのか そんな問いが頭を擡げる (もちろん同時に その狙いは今どこに向いているの […]
七十八と二の瞳 宮本誠一
水涸れし花瓶 突きとおされた一本の鉄線 色褪せた葩からただよう 死臭 机下や棚の隅 本の隙間 用具入れ 息をひそめ 嵩をじっと待つ たしかにそのときも、かすかに音がしていたのです。わたしは、直 […]
未明の便器に腰かけて不図 E=mc²の式を思い出す 果たして原爆を発射するスイッチを 押すことが出来る人は この世にどれだけいるのか そんな問いが頭を擡げる (もちろん同時に その狙いは今どこに向いているの […]
水涸れし花瓶 突きとおされた一本の鉄線 色褪せた葩からただよう 死臭 机下や棚の隅 本の隙間 用具入れ 息をひそめ 嵩をじっと待つ たしかにそのときも、かすかに音がしていたのです。わたしは、直 […]