『ふしぎの国の運動会』・その一
ふしぎの国の運動会 台風のあとにあらわれた大人たち 「あっち向いてホイ、ひっかかった!」 指さしたケンタが、はずんだ声で笑った。 一瞬、風がやみ、外がオレンジ色に […]
『ふしぎの国の運動会』・そのニ
ある人の、ちょっとかわったじゅんび ツトムが家に帰ると母のマサミが、いつもより早く物産館の仕事を終え、待っていた。 「ツトム、お母さん、明日の材料、何にもそろえてないの。だからすぐに買いにい […]
『ふしぎの国の運動会』・その三
へんな人たちのへんな会話 学校からそう遠くない場所にすむツトムも、その音に耳をかたむけていた一人だ。毎年ゴザ当番をまかせられているツトムは、なんとなくそわそわしていた。バクチクは、ツトムの耳にもと […]
『ふしぎの国の運動会』・その四
はじまったそれぞれの運動会 車の荷台には、さまざまな道具がつまれていた。真中に白いプラスチックの小さなスクリューのついた細長いボールと、それをはめこむこね機に小型のガスボンベ、青いゴム管がつながった […]
『ふしぎの国の運動会』・その五
おいしいパンはいかが‥‥ リョウはいきなり倒立する児童の間に入ったかと思うと、しゃがんで下へもぐりこみ、意外な方向へとびだす。ここぞというときのからだの動きは素早く、回りの目を気にし気にし追いかける二 […]