「共」に「生」きる。 in 阿蘇

『缶詰屋』その十二

 「ああ、そうですか。やめられますか」  缶詰屋は、佐伯に一言だけそうつぶやいた。  退職願いを出した次の日のことだ。 これから事務的手つづきが、きまった段取りですすめられ、終わっていく。無駄なくつくられた規約にそい、間 […]