「共」に「生」きる。 in 阿蘇

少し間が空きましたが、「夢屋だより」夏号の文章をご紹介させていただきます。

●夢屋から皆さまへ、夏の御挨拶をさせていただきます。
2024.7.18「夢屋」代表 宮本誠一
今年の梅雨は梅雨前線が停滞しやすく、梅雨明けが遅れる可能性もあるとの報もありますが、皆様お変わりありませんでしょうか。体調不良を始め、日常生活や農作物などへの影響など少ないことを祈るばかりです。夢屋では下記の行事内容にもありますように6月11日から21日までの8日間、小国支援学校から地元阿蘇市出身の実習生の受け入れをし、同支援学校卒業生の裕子さん、博康さんが後輩にパンの粉量りや生地の丸め方などを丁寧に指導していきました。実習生が来ることはいつもの段取りを変更したり、準備もそれなりに大変なのですが、各自が初心に帰るという意味では、新鮮な空気を持ってきてくれ刺激を与えてくれる側面もあります。私もご挨拶から打ち合わせを始め、途中で様子を見に来られる担任や進路指導主事、校長先生方と互いの現状の情報交換をしたり、本人に関してはパン配達を終えそのまま自宅まで送ることで改めて家族の方々とつながれたことは嬉しいことです。こういった機会を見つけては取り交わす地道な交流や実践の積み重ねが、今後の本人の成長と自立に向けての支えと力になっていくのだろうなと思う今日この頃です。
さて最近、保育士や教育関係の職員、また介護施設職員の現場での性加害、虐待などの記事が新聞やネットに載ることが増えました。まずこのような行為がまごうことないれっきとした<犯罪>であり、どのような理由があろうとも許されるものでないことは申し上げておきたいと思います。その上でいくつかの面から考えてみるところ、まず報道が増えた理由の一つとして、これまで同様の確率で起こっていたことが、まだまだとは言え人権意識の高まりによって被害者側が泣き寝入りしなくなったことがあげられます。それに加えスマホに残る画像やメール、防犯カメラの設置で被害状況がつぶさにわかり、証拠が残るようになったことも大きいでしょう。これらを踏まえた上でもう一点、敢えて加害者側から書かせて頂けば、労働環境の劣化によるストレス蓄積も無視できないのではと思われます。記事を見ると「仕事がうまくいかず、ついイライラして」「忙しいあまりなんでこんなこともできないかと腹が立った」などの供述もあるようです。学校現場に教職員が定員数なかなか集まらないと言われ久しいです。保育士も早期離職者が多いとのこと。介護現場も一人で数人、夜勤のときは数十人看らねばならぬと聞きます。給与面を始め、労働条件や待遇改善は喫緊の課題ではないかと思われます。結局は社会の歪みのつけは園児や児童生徒、さらには立場の弱い人(高齢者や障がい者、女性)が充分な保育や教育、権利や社会保障を享受できない形で負わされてしまうことになるのですから。
では6月から8月までの行事(予定を含む)をご報告させて頂きます。
6/1竹原祐一さんからトマトの苗を頂き農園に植え、産山村の工藤健さんのご指導を仰ぐ。
6/11~21 小国支援学校からの実習生受け入れ~校長先生を始め、進路指導、担任らも来訪。
7/1「夢屋ブックレットシリーズ」第4弾『森のカノン』(叙事詩)の発行。
7/19 笹木郁夫さんの声かけから輪が広がった『見守り隊』も三年目の一学期を無事終える。
7/29 阿蘇市学校人権・同和教育部会課題別研修会にメンバー、スタッフが講師として参加。
8/20 森の家『ノナティー』を地元の文学関係者の方々が執筆のための勉強合宿で利用。

●「睡魔と闘いながらの毎日の母の介護」
中島 地利世(チトセ)
前号で母の「胃ろう」生活が始まったことを書いたらありがたいことに凄く関心や心配、「もう少し詳しく知りたい」と言って下さる方もおられましたので介護内容をお知らせします。
まず朝4時に起床、母のオムツ交換です。4:30~血圧、体温、酸素濃度の測定。4:35~口腔タオルと口腔ジェルを使用した口内洗浄。(この時 痰の絡みが酷い場合は吸引器ですくい出す)
4:40~お腹に付けた「イディアルボタン」というものに「減圧接続チューブ」と専用の注射器を繋ぎ胃の余計な物を抜くための減圧をします。それが終わると外し、今度は内服薬や水分等を注入する「栄養用接続チューブ」を接続し、「経腸栄養注入セット」というホースを繋ぎ、8時近くまで、およそ3時間位「経腸栄養剤」を流し入れます。使用した道具を洗浄、片づけたら母がホースを抜かないよう見守り、途中で7:30用の薬(錠剤)を溶かし準備しておきます。
7:30になったら、一旦「セット」を止めて専用の注射器に付け変え薬を胃に流す。そしてまた「セット」に繋ぎ戻したら、残りの「栄養剤」を流し始め、8時前に「栄養剤」注入完了。その後の違和感をスッキリさせるために「白湯」を流すのですが、この時にも体温測定をして数値次第で白湯の量が変わります。次に「セット」のホースだけ外し、「栄養用接続チューブ」はそのまま繋いだまま、8半になって注入するための錠剤を今度は硬めなので30分早めに溶かして準備しておき8:30「栄養用接続チューブ」に薬専用の注射器で注入。そこでようやくチューブを外し「イディアルボタン」の蓋を閉じたら、道具の後片付けをし、朝の分は終了です。
自分の朝食を済ませ、掃除 洗濯物などをしている間にあっという間に11時近く。11時用の薬を溶かして「ニュープロパッチ」という貼り薬も用意したら、「栄養用接続チューブ」を接続して11時になって注入し、パッチも貼りチューブは外しオムツ交換となります。
ここからは、お昼の(経腸栄養剤)を開始するまで、朝の流れと同じです。12時~栄養剤の開始と12時半用の薬準備し、12時半に薬を注入したら栄養剤が終わるまで、また見守りつづけます。15時~栄養剤を完了してすすぎの白湯を流し、15:30~16時用の薬準備~16時に薬注入。また全部のホースを外して身軽になった状態で休憩後、16:20から訪問リハビリが17時まで、そして毎週2回の訪問入浴や、週1の通所サービスもあります。介護士さんが帰られた後に、オムツ交換から晩の栄養剤の準備まで、朝や昼と同じ流れです。
18時~栄養剤の開始と18時半用の薬準備し、18時半に薬を注入したらホースの観察です。妹と交代で晩ご飯や入浴を済ませます。21時~栄養剤完了。逆流の防止のため1時間は休憩し、22時~最後のオムツ交換後、明日も使う薬や道具の準備したり、就寝の準備しているとあっという間に時間が過ぎ、布団に入る頃には深夜1時近くになってしまいます。毎日3時間半くらいしか寝れないこともあり、疲労がたまり、「睡眠」が何より一番大事だと痛感していますが、私の場合、妹二人と三人で手分けしてるので、今はなんとかギリギリやれている状態です。
今から夏本番に向け、体を壊さないようどこかで睡眠時間を増やしていけたらと思います。皆さまも熱中症にはご注意下さい。

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