「共」に「生」きる。 in 阿蘇

2024『夢屋だより・新年号(138号)』の文章からです。

●皆様へ新年のご挨拶をさせていただきます。
2024.1.9 作業所「夢屋」代表 宮本誠一
新年が始まり早くも一週間が過ぎましたが皆様いかがお過ごしでしょう。昨年末は「喪中はがき」を頂く機会が増え、心寂しい年越しを迎えられた方も多かったのではと思います。己も含め〝生老病死〟は致し方ないこととは言え、言葉では言えぬ悲しみがあられたのではと心配しております。どうかこの1年が皆様にとって豊かで実りあるものであることを心よりお祈りするばかりです。
昨年、12月7日には7年前の熊本地震で被災した「楼門」の復旧完成を祝う竣工祭があり、夜には花火が舞い上がりました。JR豊肥線や国道57号線の2ルート復旧・開通時もでしたが、長い期間、地道に取り組んでこられた関係者の方々のご努力に敬意と感謝の意を表したいと思います。
また同じく昨年末、第7期阿蘇市障がい福祉計画と第3期障がい児福祉計画の策定委員の任を委嘱いただき会議に出席してきました。計画の基本理念は『障がいがあってもなくても互いに人格と個性を尊重し、ともに歩む社会の実現』となっています。気になった一つとして、事前に行われたアンケート調査で「広報あそ」や「阿蘇市ホームページ」などに対し、「ほとんど伝わっていない」あるいは「まったく伝わっていない」を選択された方が身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳所持者の平均で43.4%と決して少なくないということでした。
それに関しては、せっかく広報が届けられても見ない方が多いとの報告がされ、私は、見ない、関心を持たない理由まで掘り下げ調べていくべきではと申上げました。もしかするとそこには情報の発信側と受け手の距離があり、どうせ知ったところでなにも変わらないという諦めも潜んでいるのではと思ったからです。レイアウトの工夫や音声を聞き取りやすくするだけでなく、日頃から当事者目線に立った対話のやりとりにより、どれだけ両者に信頼関係が築かれているかが鍵なのではないかとお話しさせて頂きました。担当者の方々は終始真剣に聞いて下さり、これから日々向上を目指し、善処していくとの確認を得ました。日々、多忙な業務に携わっていれば様々な問題に突き当たり、その一つ一つが難しい面もあろうかと思います。その中での計画案策定には頭が下がるばかりですが、誰もが暮らしやすい阿蘇市の実現に向け、なにとぞよろしくお願いしたいと思います。
では11月から2月までの行事(予定を含む)をご報告させて頂きます。
11/8、11/29、12/20 一の宮小学校から体験学習。パン作りや歌やクイズの披露で盛り上がる。
11/16阿蘇市人権フェスティバル(阿蘇市体育館)にパン販売と掲示物で参加、市民の方々と親睦。
11/28「ASO技能研修センター(仮名)」の運営説明会(竹原公民館)に宮本、竹原出席。
12/7第2回阿蘇市障がい者計画策定委員会に宮本出席し、新規の「就労選択支援」等について質問。
12/11第45回熊本県民文芸賞授賞式が熊本県民交流館パレアであり宮本出席(現代詩部門で入選)。
12/27忘年会(昼食会をオルモ・コッピアで)。一年間の思い出をそれぞれに語り合う。
1/9新年初めてのパンづくりと配達、『夢屋だより』(新年号138号)の発行。
2/12中島地利世さんの誕生日(4月からついに勤続22年目に入る)。
いよいよこの春から「夢屋」も30年目に入ります。お客様はもちろんのこと、地域の皆様、教職員や行政、児童生徒の皆さん、またはるばる県外から関わって下さっているすべての方のご理解とご支援のおかげで今日までやってこれました。深く御礼申し上げる次第です。

●♡「20数年ぶりの新居」 ♡
中島 地利世(チトセ)
昨年、阿蘇に来て約21年過ごした市営住宅を引っ越しました。
数年前から市から「老朽化の為、取り壊し決定で退去のお願い」という通知が届いてはいたのですが、持病が重い母も一緒に住むと考えると、なかなか良い場所を見つられずに過ごしていました。私はまずは宮本さんに相談しました。宮本さんと近くの空き家など回るうちに、『夢屋』のお隣のオルモ・コッピアでバイトされている方が最近、引っ越されたのを知った宮本さんがその方にいろいろ情報を尋ねてくれました。するとすぐにその方がまだ自分の住宅には空き部屋があるようだからと言って管理されている方を紹介して下さいました。
そこからは、あっという間に話が進んでいき、管理されている方が手早く市役所と確認して下さり、担当の職員さんとも話すことができ、身分の確認もできると、あとは必要な書類などを全て準備し契約できました。連帯責任者には、宮本さんが当然のようになってくれました。その後、職員さんが新しい家の見学に連れて行ってくださいました。
和室2部屋に洋室2部屋と4部屋もある広い家で、外にはドア付きの専用の倉庫までありました。充分きれいなのに、わざわざ「畳は入れ替えて、ドアのガラスとかも修理します」と説明下さって、その日は大満足で帰りました。後日お電話があり、和室2部屋のうち1つ(一番 風呂やトイレに近い部屋)を床張りにして、お母さんが移動しやすいようにしてはどうか…」という温かい提案で、とても有難かったです。
敷金のお支払いなど最後の手続きが終わって、いよいよ内装工事が始まりました。
その間に旧住宅の方の片づけを済ませて、運び出すだけにして準備しておきました。
11月9日に「工事が終わりました」とお電話があったので、翌日宮本さんに相談したら、すぐに住環境課に電話してくれて、翌週の14日火曜日に荷物を運び入れる日が決まりました。
当日の朝の送迎の時に「少しでもついでに持って行ける物は減らしとこう!」と宮本さんが言ってくれ、裕子さんと一緒に運んでくれました。
午後にはパンの配達が終わって今度は博康くんも一緒に運んでくれました。
次の日『夢屋』が終わって、市役所に行って住所変更などの手続きをする為に、まずは市民課、次に税務課、保健課、福祉課、水道課の順で行き、最後にまた市民課に戻ってマイナンバーの機械のとこで登録が済むと、無事に全部 完了です。その日の夜から、新しい住宅ですごすので、夕方 家に着いたら早速ご近所さんにご挨拶を済ませました。皆さん温かい笑顔で受け入れて下さって、すごく安心しました。
ざっと説明するために思い出すだけでも、引っ越しって、本当に!こんなにも大変なことなんだな~と、思い知りました。最初からずっと色々と動いて下さった市役所の職員さんと管理されている方には、本当に心から感謝しています。宮本さんや竹原さんを始め、『夢屋』の皆にも、ずっと寄り添い支えて貰った私は、今、本当に恵まれているのだな…と感謝を忘れず、心機一転、今年も健康に気をつけながら、頑張って行きます!

2023年から2024年になり思うこと      下村津代
昨年はとにかく夏の暑さが強烈に記憶に残っています。そして秋から冬にかけ、朝方冷え込んだかと思うと昼過ぎには温度が急に上がり、ロダンを連れての散歩もたいへんでした。ロダンも以前は私をグイグイ引っ張って行く勢いがあったのですが、最近では年齢を重ね、ずいぶん遅くなり、体調管理に色々気をつけて生活しています。
年末に阿蘇市から福祉計画の参考にするためのアンケート調査がありましたが、プライバシーの問題もあり、私は息子に手伝ってもらっています。ただ、息子も仕事を終え帰宅した後、用紙を読んで説明せねばならず、しかもアンケート内容は多く、中身も細かいので、いつも苦労しています。質問の一つに『広報あそ』が役立っているかどうか訊ねてありましたが、私は音訳ボランティア「かけはし」さんからテープを借りて聞いています。一番の関心は何と言っても人口です。合併して阿蘇市が誕生したときは3万人を超していましたが、今は2万5千人を切っています。そこで疑問がわきます。最近ロダンと散歩して思うのが、車がすごく増えたなあということです。人口は減っているのにどうして平日も渋滞するようになったか。もしかすると阿蘇は交通の便が良くなった分、人が住んで生活する場所と言うより、阿蘇山や阿蘇神社を見学することが主な目的で大分や市外からの通過点になってきているのではと心配しています。

江藤太陽日記
おかげさまでバイク事故の怪我は昨年の秋には完治し、暖かい日はバイクで、寒い日は車で熊本市内の事業所に通い始めてたんですが、12月になったとたんインフルエンザにかかり、39度近い熱が出てたいへんでした。今はそれも治り、無事、新年を迎えることができました。家に帰ってからはユーチューブで、ホラーゲームの実況中継などを見て楽しんでます。

11月から12月にかけ一の宮小学校の児童の皆さんが夢屋に体験活動に来てくれました。感想の中からいくつかご紹介します。来てくれた皆さん、寒い中、本当にありがとうございました。
●パンの作り方を教えていただきありがとうございました。そのパンは1日で食べてしまいました。
●わたしは、夢屋でパンづくりをしたのが初めてだったのですごくたのしかったです。つくったパンは家族に食べてもらったら「すごくおいしい」と言ってくれました。
●夢屋でパン生地の切り方やパンづくりの方法をくわしく教えてくれて、ありがとうございました。初めてのパンづくりだったので最初はうまくできるか心配だったけど、できあがったらうまくやけました。ぜひまたきかいがあったら、いっしょにパンづくりをしたいです。
●私はカメ、星、パンダのかたちをつくりました。カメは2ひきつくりました。切るのはむずかしかったです。まるめるのはしゅうとくしました。みなさんやさしかったです。学校にかえるとき、ふくろの中からいいにおいがしました。とってもたのしかったです。
●この前は、パンづくりを教えてくださってありがとうございました。
●ぼくは、パンをやいたら思っていたより大きくふくらんでいたのでびっくりしました。パンづくりはたのしかってです。ありがとうございました。
●パンづくりはたのしかったです。ありがとうございました。
●ぼくたちのためにパンづくりやうたをうたってくれたり、こっきのゲームをしてくれたりして、ありがとうございました。
●パンのはっこうきを初めてみました。メンバーの方の歌が上手で、おもしろかったです。家に帰ってパンを食べました。ぼくは四つ食べました。妹に一つあげました。おいしかったです。本当にありはとうございました。
●パンをつくっているとき、わからないところをおしえていただきありがとうございました。パンづくりのたいへんさを知りました。一日にぼくがつくったパンのなんばいもの数のパンをつくるなんて、すごいですね。国旗のゲームはむずかしかったけど楽しかったです。家に帰ってから家族とみんなで食べて、おいしかったです。
●パンづくりのこつをおしえていただきありがとうございました。家に帰ってパンを食べたらほっぺがおちるくらいおいしかったです。夢屋のパンはとってもおいしいので、たいへんなときもあきらめないでがんばってください。
●今回はお忙しい中に時間をくださってありがとうございました。学校から帰ってパンをすぐに家族にわたしました。みんなおいしそうに食べていました。国旗あてはおもしろかったですが、『わたしのパン作り』の歌の、「じょうずにショートニングをぬらないとお金がなくなる」が爆笑しました。
●パン作りで、こうしたらいいよとかおしえてくれてありがとうございました。また、パンを二つもおまけしてくれてありがとうございました。自分でつくったパンは最高においしかったです。また、外国の国旗当てクイズやメンバーのみなさんがうたっているのがおもしろかったです。またやりたいです。

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