「共」に「生」きる。 in 阿蘇

2009・春号「代表の挨拶」です。

おかげさまで、蔵原へきて、一年になりました。
かかわっていただいているすべての皆様に、感謝申し上げます。
地域活動支援センター「夢屋」代表 宮本 誠一
 
昨年、ゴールデンウィーク中に引っ越しをし、休み明けからここ蔵原で運営を始め、早くも一年がたとうとしています。地域の皆様のご理解とあたたかな心づかいのおかげで、無事、大きな事故やトラブルもなく、日々の運営ができましたことは、何よりもありがたいことだと感謝しているところです。まだまだ努力の至らない面もあるかと思いますが、今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。
さて、私ごとではありますが、五月の「夢屋」移転後、以前から痛めていた腰が悪化、ついに九月、職場で倒れ、救急車で移送、二週間の入院を余儀なくされました。退院後、今年一月、再び腰を痛め、今度は「夢屋」の二階で安静の状態がしばらくつづきました。その間、ポータブルトイレだったのですが、メンバーたちが、そのお世話をしてくれました。満足に下着も自分で変えられない私の体をささえ、タオルで拭いたり、食事を運んでくれたり、まさしく「障害者」と「健常者」が逆転した世界でした。いいえ、そもそもそんな「境界」がなかったことをあらためて教えてくれました。
また、この春、「夢屋」は15年目にして初めて入所式を行いました。一の宮中を卒業した小嶋康揮さんの入所を祝してのことです。メンバーの手作りによる辞令に、本人、ご両親ともに満足そうでした。合わせて、メンバーひとりひとりの勤続表彰もし、表彰状と記念品を長老である竹原幸範さんから渡していただきました。また甲斐誠さんのすてきな歌の披露もありと、何かこれまでこつこつと積み上げてきた作業所運営の苦労が報われたような一日でした。これもまた、日頃から見守っていただいている阿蘇市行政関係の皆様、地域の方々、パンを購入していただいているお客様、すべての方のお力によるものと思っております。重ね重ね、お礼申し上げたいと思います。
最後になりますが、昨年、熊本県に申請し、決定をいただきました自立支援基盤整備事業が無事三月末に完了し、これまで集会場や遠方からのお客様の宿泊施設などに利用してきた「野菜(のなてぃー)」横に、メンバーが日頃使える第二作業場であり宿泊訓練所「游人(あそびと)の家」が完成しました。現在の蔵原のパン作業所と合わせて、より一層の障害者の自立のため有効に活用していきたいと思っております。完成にあたりましては県障がい者支援総室・施設班様、藤田工務店(藤田昭徳、藤田文博)様、山部建設設計事務所(山部誠司)様には、多大なご尽力をいただきました。この場をお借りして感謝申し上げる次第です。
それでは、新しい年度の始まりですが、皆様におかれましてもますますのご健康とご多幸をお祈りいたしまして、代表の挨拶にかえさせていただきたいと思います。

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