おかげさまでいよいよ、19年目がスタートしました。
夢屋代表 宮本 誠一
今年は春先まで寒さも長引き、皆様におきましてはお体の健康管理など大変だったかと思いますが、お変わりありませんでしたでしょうか。夢屋のメンバーは幸い大きな病気や怪我もなく、皆無事に新年度を迎えることができました。また、そんな天候でも桜やつつじは色鮮やな姿で楽しませてくれ、あらためて自然の厳しさとともにありがたさを実感したところです。また開所19年目を迎え、中島地利世さん、高倉深雪さんが10年目の節目となりました。彼女たちが長く夢屋を続けてこられたのもパンを買って下さっているお客様、そして地域の方々と行政関係者、また、これまでかかわっていただいた学校職員や児童、生徒の皆様のご理解や温かい励ましがあったればこそと思います。心より感謝申し上げる次第です。それでは4月から5月までの行事等(予定も含む)のご報告をさせていただきます。
4/1 高菜を漬けました。
4/5 浄化槽の清掃を阿蘇管理センターにしていただきました。
4/15 農園のジャガイモと里芋植えをしました。
4/16 夢屋ブックレット第3弾の打ち合わせに在熊の画家青柳綾さんが来られました。
4/17 阿蘇青年の家へパンの配達の帰りに花見に行きました。
4/18メンバーと竹原幸範さんを含め9名で、手作りのお弁当を持って『阿蘇みんなの森』へ花見に行きました。
4/22 伝統工芸館で開催されている滝室窯の石田裕哉さんの作陶展に出かけ、地利世さん、深雪さんへの記念品を買ってき、贈呈しました。
4/25野々島学園から土井園長、林田支援員さんが見学に来られました。
4/28中島地利世、高倉深雪さんの10年目を祝し、オルモ・コッピアで昼食会をしました。
5/2~4 長崎からの野菜ty(のなてぃー)に2組(計4名)のご宿泊。
5/8 筍(たけのこ)堀りをしました。
5/13 仙酔峡のつつじの見学をした後、夢屋とオルモ・コッピア合同の親睦会がありました。
5/21 夢屋ブックレット打ち合わせで、青柳綾さん再度訪問し、挿絵となる「ラフ」の確認。
5/25阿蘇市人権・同和教育推進協議会総会へ竹原ナホ子が出席。
東日本大震災から一年と数か月が経過し、復興の遅れとともに大雨の被害もあっているようで、関東地区の竜巻被害も含め、各地での畳み掛ける自然の猛威に人間の無力さを痛感せざるをえません。ただそんな中でも、せめてもしものときに備え被害を最小限に抑えるための努力は必要ですし、夢屋でもあれこれ防災に向け、避難場所や携帯品などの確認を行っています。災害のさなかでは、とくに高齢者や障がい者はかなり困難な状況に置かれますし、それだけにスタッフの迅速な判断と行動は安全へ導くための大きな要因となります。日ごろからその点を充分認識しつつ気を引き締め、改めて被災地の一日も早い復興を祈願するとともに、日々の大切さを噛みしめながら、メンバーと心を一つにしてやっていこうと考えているところです。
ちょっと耳より、ご紹介コーナー
今回は、坂梨で滝室窯を営まれている石田裕哉さんです。
Q.1滝室窯を開くきっかけは、いつどんなことだったのでしょう?
A.2 もともとつくることが好きだったので、父が陶芸家だったこともてつだって、25歳のとき京都の職業訓練校に入学したのがきっかけです。
Q.2お仕事で苦労されている点、またやりがいのある点はどんなことですか?
A.2自分の色(釉薬)を出すのに苦労します。また、そこがやりがいのある点でもあります。
Q.3これからの阿蘇市にどんなことを期待されますか?
A.3 自然の美しさを守りつつ、住みよい町づくりを期待します。
Q.4最後に「夢屋」に一言、お願いいたします。
A.4父の代からお世話になっているので、今後ともよろしくお願いいたします。
「10周年へのカウントダウン♪」
☆中島 地利世☆
私は、4月24日を迎えて、いよいよ【夢屋】通所10年目に入りました。
今まで何をしても一年と続かなかった自分が何故9年間も通い続けてこられたのか…正直、自分が一番!驚いています。(笑) 長いようですが、私には「まだ9年?」と短い月日のようにも感じます。何故なら、もっと長くいた位【夢屋】の中では、楽しく雑談している時や笑い合う事、怒った時も泣いた時も、本当の家族のように遠慮なく接してくれて、それこそ、生まれた時から一緒にいる人達のように過ごしてこられたからだと思います。
以前【夢屋】で知り合った方に、最初はおしとやかで可愛らしいイメージを持たれていた?らしく「【夢屋】の雰囲気(うるさい位に明るくて元気な事)に風化されていっているのが複雑(笑)」って言われた事を、最近よく思い出します。それはただ、その時は、ひどいイジメや差別を受けてきたことにより、「あまり本当の自分をさらけだすのが怖い」と思い、自分から積極的になれていなかった大人しい?頃で、それも【夢屋】のみんなと過ごしているうちに、本当の自分はお喋りやジョークが大好きで、みんなと楽しくふざけている時の方が自分らしくいられて疲れない事に気付き、それ以来よくしゃべり、たまにジョークも言い、心から笑って「何か…顔つきが良い感じに変わったね」「今の方が良い」と、よく言って貰えるようになって、それが、一番!最初の自分の中で変われた事だと思います。
地域の学校や他の障がい者作業所との交流、県外から訪ねて来て下さるお客様との出会い、あと、市長室に招かれる事なんて考えもつきませんでしたので、【夢屋】に出会う事なく、普通に生活していたら絶対になかっただろうな…と思うような色々な経験もできました。
そんな中の一つの大きな出来事は、2008年に「心の輪を広げる体験作文」で優秀賞に選ばれた事です。私が、【夢屋】の事をどれほど大切に思っているか、その気持ちを込めて書いた作文だったので、「それが審査員の方の心に伝わったのかな?」と思うと本当に嬉しかったです。県からの賞状と記念品、あと竹原お爺ちゃんからもトロフィーと記念品を貰ってみんなにお祝いしてもらい、幸せいっぱいで良い30代のスタートをきる事ができました。
それから4年が経った今でも、まだまだ幼稚なこの文章にしてもそうですが、新年号でも書いたように、これからも日々、「健康第一」、「仕事ミスなし」、「成長」を目指して、何より新しい出会いにも期待しながら、マイペースで頑張っていきたいと思います。
夢屋のみなさんへ~大阪のアンドウさんからの『夢屋だより』の送付のお礼の文章より~
新緑号ありがとうございます。80号ですか。いいですね。続けることはいいことですね。
イラストの草や虫たちがページで自由に飛んで咲いているようで、楽しいです。
池邊さん「3年目へ向けて」いつもパンつくりの仕事ごくろうさんです。忙しく、たのしそうに働いている
池邊さんの姿がみえてきます。
高倉さん「10年目へ向けて」人生いろいろとあるでしょう。かれとデートするのはたのしいことでしょうね。
でも、10年目ですか。夢屋はたのしいことでしょう。
「ユウキ&マイ日記」花見。桜のあわいピンクの花はみているだけでたのしくなります。ユウキ君と、マイちゃんの
姿がいきいきと描写されていて、読むのが楽しくなります。
井上さん「8年過ぎて」文章を書くのがたのしいんでしょうね。井上さんのいっぱい書いたもの、どんな世界が
展開しているのでしょうか。
中島さん「10周年へのカウントダウン♪」まじめな中島さんの人柄がでたいい文章ですね。年寄りの戯言ですが、
「ミスなし」はしんどいことですよ。小さなミスならヘヘッと笑えるかもしれませんよ。
「盲導犬と利用者の本当の姿を知ってほしい」 盲導犬と利用している人をほとんどみることはありません。こころの
ひっかき傷を言葉が作るのですね。知ることが初めの一歩なんでしょう。大切な問題提起だと思います。
佐藤さん「父の亡くなった後の我が家(後半)」人の死に立ち会った経験、私の場合、母だけです。父は立ち会えませんでした。
老人(私もその一人ですが)の仕事の一番大切なことは自分の死を子供たちに見せることではないかと思っています。
これから雨の季節になります。みなさん体には気をつけてください。