「共」に「生」きる。 in 阿蘇

これまで「夢屋」を支援していただいた全ての皆様へ。「夢屋」移設に関するお知らせです。

         

今年、「夢屋」は移転することになりました。これからもどうかよろしくお願いいたします。
2008.2/19 作業所「夢屋」代表 宮本 誠一
二月になり、阿蘇は降雪もまじり、かなり寒い日がつづいておりますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。風邪や体調不良など、大きな変化がなければと気にかかっているところでございます。さて、このたび竹原幸範様のご厚意により、障害者の作業所の運営として敷地東側の車庫横の土地をお借りし(2/18が基礎工事着工となっております)、「移転」の準備が始まることとなり、一言、これまで支援していただいた皆様にご挨拶とこれまでの簡単な経緯をご説明せねばと思い、文章をしたためさせていただきました。
13年前、宮地小に勤めていた私は、当時自閉症の青年(現副理事長の竹原ナホ子さんの教え子でもあります)と出会い、小学校教諭を33歳で退職し、彼の自宅一階を改装し、作業所を営んでまいりました。支援者としては彼の両親、地域の方たち、行政関係者、そして竹原ナホ子さんという大きな心杖の中、昨年から組織をNPO化し、阿蘇市からの委託をうけ、現在は地域活動支援センターとし、私が理事長、竹原さんが副理事長という形をとり、利用者は10名になります。七年前に青年は亡くなり、お母さんも、4年前にスタッフを抜けられました。(お母さんは現在は他県に住んでおられます)2年前、お母さんから話したいことがあるということで、ナホ子さん、私と三人で会合を持ちましたところ、ご本人が作業所ニ階のご自宅へそろそろもどりたいが、健康状態がおもわしくなく作業所との共存は難しいとの旨を告げられ、話し合いの結果、三年内に出ていくこととなりました。つまり、期限は残すところ後一年ということになります。
私自身、始めた当初、地域に障害者の生きる場所をつくろうと、意気投合し、契約書など一切つくらなかったことは、世間常識的に不十分なところもあり、これまで利用されてきたメンバーやお客様にご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳なく、反省している点ではあります。ただ、これまで、こつこつとやりくりしながらどうにか運営してこれたのも、息子さんの居場所づくりとはいえ、これまで無償でお借りできたおかげだと、深く感謝しているところでございます。
そこで、思いを決め、別の場所を探そうと、空き店舗、民家など市役所の担当の方の資料をもとにここ数年、隈なく探して来ました。しかし、いかんせん家賃や改修費、利用されているメンバーの自宅からの距離の点などで折り合いがつかず、最後の望みだった閉園になる予定の幼稚園利用も可能性が消えてしまい、一時はこれ以上つづけることは無理なのではと諦めかけたこともありました。そんなとき苦労をつぶさにご覧になっていたナホ子さんのお父さんであられる幸範様より、お庭の土地(阿蘇市蔵原)を福祉目的を条件に無償でお貸しくださるお話があり、信じれぬ思いと同時に、そのありがたさに救われる思いがし、感涙いたしました。
これまで、「一の宮町」の「夢屋」として皆様に支えられてまいりましたし、移転という突然の話しに戸惑いと、複雑な思いもおありかと察しますが、夢屋一同、これからも皆様の期待に応えるべく誠心誠意、地域福祉のため、努力していく所存です。どうか、なにとぞご理解の上、これからもよろしくお願い申し上げます。
急ではありますが、工事も着工され、一言、これまでのお礼も兼ね、現在の気持ちを夢屋代表として御伝えさせていただきました。また、実際に引越し、移転する際には、できるだけお一人お一人にお会いし、あらためてご挨拶させていただきたいと思っておりますが、どうかどうかこれからも切によろしくお願いいたします。
「夢屋」新店舗の建築状況は、随時、このブログでご紹介していきますので、ご覧になっていただければありがたい限りです。

1件のコメント

  1. 移転先決まったようですね。安心しました。基礎工事も始まりましたね。宮本さんの活動が阿蘇の人々に受け入れられたという事でしょう。移転完了までは何かと忙しいと思いますが、頑張って下さい。

    コメント by 沢田博行 — 2008年3月3日 @ 9:01 AM

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