夢イリュミナシオン

炎              宮本誠一

ティピーの頂きに 朝日がかさなり 狼煙が静かに 稜線をたどると 阿蘇五岳の雪影は陽炎へ かわっていく   風にあおられた 青紫の嘴とはばたきは 冷えきった肌理へ 痛みと安らぎを もってくる   のっぺ […]

夢イリュミナシオン

自転車            宮本誠一

  自転車こぐ ペダルが先かひざが先か 横から見ればきっと妙にちがいない   あれはいつだったか 泥棒に間違えられ パトカーに呼び止められた   消費税 原発 安保法案 独り言はとまらない […]

夢イリュミナシオン

栗毛             宮本誠一

  近くに小川でもあるの だってほら聞こえるよ 水車の音それとも 櫓をこぐ音が   あれは 栗毛の五歳馬が前足で水を蹴って 跳ねのけてるのさ   遊んでるの   違う みてごらん […]

夢イリュミナシオン

むらさだめ          宮本誠一

  墓石のように 首晒し水求め 息絶ゆ 骸   結界踏み越え 契りし女のもとへ   山肌は噴煙に染まり 汚辱のように 流れゆく 燃え滾る 血   またたくま 広がる 疱瘡 &nbs […]

夢イリュミナシオン

過疎地の出来事        宮本誠一

  チャイムは6:30きっちり 背中を半回転 膝立て 左右へ数回 反動つけ 上半身から 窓に張りついた 遠景の 電球のようなヘッドライト 手元にたぐりよせた セーターにズボン 風通しのよくない 黄色の ナイロン […]