ひでおさんと僕        貴田雄介

 

ひでおさんは障害者で

ぼくは介護者だった。

ひでおさんは脳性麻痺者だった。

でも、ひでおさんもぼくも

同じ人間だ。

でも、多くの人は

同じだとは考えない。

介護者であるぼくは

偉いねぇと褒められた

ぼくは何が偉いのか

よくわからなかった。

ひでおさんの生活を

間近で見ていたから

ひでおさんの方が

よっぽど偉いとおもった。

でも、ひでおさんは

偉いねぇとは褒められなかった

大変ですねぇとか

ご苦労ですねぇとか

時にはかわいそうだと

おもわれていた。

面と向かってそう言う人は

ほとんどいなかったけれど

ひでおさんのような人生は

自分にはとても送れませんと

ほとんどの人が

そう思っているようだった

ひでおさんは

ユーモアのセンスがあって

よく人生は地獄ですと

書かれたティーシャツを着ていた

ひでおさんはきっと

地獄でも笑っているだろう。

ぼくは、ひでおさんに

地獄で再会できることを

楽しみにしている

地獄に仏という諺があるけれど

ひでおさんはきっと地獄でも

ギャグを飛ばして多くの人を

笑いで救っているだろう。