「共」に「生」きる。 in 阿蘇

荒牧邦三氏のノンフィクション作品『殉空に散る』が今日15日から熊日新聞に連載されています。

荒牧邦三氏のノンフィクション作品『殉空に散る』が今日15日から熊日新聞に連載されています。まことに喜ばしく、意義あることではないでしょうか。氏は熊本県が誇る、全国でも屈指の長寿の月間同人誌『詩と真実』の同人であり、この作品は6月号巻頭に発表されています。私も同人で既読し、B29撃墜事件についてはこつこつと資料を集められておられる方を知っていたり、紙芝居をつくって児童生徒に話されていた先生もいらっしゃったりして、ある程度わかっているつもりでしたが、より克明な文章と地図、写真を加えられた本作を読み、阿蘇在住の身としては、よく耳にしたり、実際に行ったことのある場所も多く、あののどかな牧草地が、と思うと今さらながら戦争によって憎悪を剝きだしになった人間の怖しい一面と脆さなど、生々しい虐待や殺戮の歴史に戦慄しました。また遠藤周作の『海と毒薬』にその後はつながりますし、益城町出身の児童文学者丘修三氏は『夏の記憶』で三人の小学生の目を通しての事件を描かれています。

そのような意味からも、大いに広く様々な層の方々に、この機会に熊日紙面を手に取ってご一読していただきたいと願うばかりです。

ただ、前述しましたとおり、『詩と眞實』に掲載されたことが記者による紹介文に一行もないことには疑問をもった次第です、このような価値ある作品を真っ先に掲載したことは同人関係者(特に編集委員)にとっても素晴らしいことですし、佳品をとどけるという貴重な役割を果たしたことが周知されることで今後の励みにもなるわけですし、なによりも事実なのですから、同じ〈活字〉を媒体とする県内の文芸誌と新聞とをきちんとつなぎ、さらには減少気味な〈活字〉文化の読者に目を向けてもらう上でも一文なりとも書き添えるべきではないかと思うのですが。(夢屋代表 宮本誠一)

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