「共」に「生」きる。 in 阿蘇

盲導犬と共に生きて・パート2~最近の生活から~下村津代子さん

「2010・夢屋だより秋号」掲載のため、下村津代子さんにインタビューしてきました。

<7月2日に宮地小学校へ講話にいかれたそうですが、いかがでしたか?>

4年生に行ってきました。授業参観の日で、保護者の方もごいっしょでした。最初、盲導犬を見た瞬間、もっと驚くかなと思っていたのですが、わりと静かだったのが意外でしたね。

<どんな質問が出ましたか?>

まず、この時計(と言って、ご自身の腕時計を取られ)ですが、これを目ざとく見つけ、その時計は何ですかって聞くんです。時刻を音声で知らせてくれるんですが、説明してあげるとスゴイーッて言って(笑)。それから、料理はするんですか?とか、包丁はどうしたら怪我をしないように握れるんですか?とか、そんな質問も多かったですね。私としても普段から、普通にやっていることなんで、どう答えたらいいか。体が覚えているというか、理屈じゃないところもあるんで……。でも、子どもたちは素朴に聞いてきますから、私自身、いろいろ勉強になりました。それから保護者の中に、県の福祉関係の方がいらっしゃって、声をかけて下さったのは嬉しかったですね。

<そのほか、最近ウルマと出かけられて印象に残っている場所などありますか?>

それが、買い物とか以外はほとんど出てないんです。前にも話しましたが、阿蘇は道路事情がまだまだ悪いですから。私たち視覚障がい者にとっては、ちょっと道を外したりすることは命にかかわることなんです。そのことをぜひ、わかってほしいですね。せめて市役所や郵便局、銀行といった利用度の高いところには、そこまで行く道路もですが、最低、入り口(門)から玄関まで点字ブロックをつけてほしいです。

<何かそのことで、行政側へ働きかけられたことがありましたか>

ええ、郵便局への行き帰りで、私にはどうしても重要な曲がり口があって、これまではそこでよく間違えて、駐車場や民家に入って行ったりしてご迷惑をかけてたんです。で、県の土木事務所に行ってそのことを説明し要望しましたら、すぐに対応して、一月後にはつけて下さいました。本当にありがたかったです。これからも行政の皆さんには、そんな当事者の立場に立った素早い対応を期待したいですね。

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