「共」に「生」きる。 in 阿蘇

「大嫌いだった歯医者=通い」~2009年11月~*中島地利世*

私にとっては、食欲の秋(笑)がやってまいりました。今年の秋は、今までとは食欲が
ちょっと違います…何故なら長年苦しんで来た虫歯が一本も無くなったからです。
(子供の時の治療がトラウマになり、恐怖心から放置していた自業自得なのですが…(苦笑))
虫歯が疼いている時は、「今度こそ治療に!」と行く決心まではするのですが、一時抑えの薬でごまかしたり、水や冷えたタオルでひやしたり…と、あの手この手で痛みが治まるとなかなか行こうとせず、
「まぁ..いつかは..」
とついつい避けて見て見ぬふりをして来ました。
ところが、今年の初めからは今までのような痛みとは違い、毎晩眠れない程の激痛が続き、一番ひどかった時は、まだ寒い2月の終わり頃で「このまま死ぬんじゃないだろうか!?」
という位、つらかったです。
その結果、朝になって目の下あたりがむくんでいるような気がして、鏡で顔を見てみると、見事に「おたふく風邪」の時の様に腫れ上がっていました。さすがに「いよいよ、行かなんなぁ…」と渋々、歯医者に予約して治療に通い始めました。私が「ここだ!」と決めた運命の歯医者《高森歯科医院》は、普通の診察室と特診室という部屋に分かれていて「特診室ってどんな治療を…」と怖いイメージがあってビクビクしていたら、よりによって特診察室のドアが開いて「中島さん」と呼ばれたので、頭の中はパニック状態になったままで中に入りました。
担当の先生が来て自己紹介を済ませたら、私の顔を見るなり
「すごいですね!」
と驚かれて、
「今の中島さんの状態を、これ以上ほっとくとこんな感じになるところだったですよ」
ともっとひどくなった時の写真を見せてもらって、
「この写真以上にほっとくと、最悪の場合は命にもかかわります」
と言われて、本当に「何でこうなるまで…」とゾッとしました。
「ぼくも歯医者は嫌です…自分の治療となると出来れば行きたくないと思います…でも、ここで勇気をだして来てくれた中島さんを全力で応援したいです」
と言って下さって、歯医者さんなのに
「行きたくない」
とか(笑)変わった先生ですねと言うと
「よく言われます」と、とても素敵な満面の笑顔で返って来ました。「リラックスが一番」
という言葉が口癖の先生でした。私にも「歯医者に来ていると思わないで下さい」とよく精神的に落ち着かせてくれました。これからの治療方法とだいたいの期間などを話し合って、いざ治療に入ると全く痛くなくて
「私が今まで抱いていた、歯医者に対する恐怖心は何だったんだ!?」
と拍子抜けしました。
最初の予定では週1の予約で2ヵ月で完治する予定でしたが、予想以上に虫歯が多くて…全部の歯が完治するまでには、9月半ばまで(約7ヵ月も)、かかってしまいました。
治療最終日には
「本当にお疲れ様でした」
「よく頑張られましたね」
と先生や看護婦さんに言ってもらえて、自分でも不思議な事なんですが「もう来なくて良いんだな…」
と思うとホッとするはずが、ちょっと《寂しい》気持ちになりました。諦めていた穴だらけの酷い歯をキレイにして頂いて、私が最後まで続ける事ができる様に、いつもふざけたり冗談ばかりを言い精神面で支えて下さって先生に本当に感謝しています。
「こんなに楽しい歯医者さんなら、怖がらずにもっと早くから行けば良かったなぁ」
と思いました。

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